とにかく測ってみた！ LED電球 LDA5L-G-T2/40W【ダイソー】

まずは仕様の確認です。

消費電力：4.5W【定格】

定格寿命：15,000h

全光束　：485lm

消費電力に関し「これらの定格値はJNLA登録試験事業者（130345JP）での試験結果に基づき、弊社の責任で表示したものです」とありますが、製造メーカーが日本向けの対応をしてくれないのでダイソーが試験して記載しているのかな？

ちなみに、130345JPは大塚電子株式会社光計測評価センターのようです。

★定格寿命とは？

LEDは途中で点灯しなくなるという不具合がほぼなく、時間の経過で徐々に暗くなります。

これを基に定格寿命はLEDが初期の70%の明るさになるまでの時間と規定されています。

でもLED電球が突然点灯しなくなった・点滅する等の故障を経験した人もいるかと思いますが、LED電球の故障はLED以外の部品によって発生する事がほとんどで、LEDの寿命より先に故障する可能性のある部品が存在する為です。

又、「LEDが70%になるまでの時間」は計算上の値なので推測値（目安）でしかありません。

つまり、この定格寿命はそもそもLEDの寿命であってLED電球の寿命ではない上にただの目安に過ぎないので、最終的にはそのメーカーが信用できるか否かで判断するしかありません。

動作保証温度は0～40℃のようです。

調光・密閉または密閉に近い器具は非対応と記載されていますが、シェードは密閉に近いのかな？

裸電球しかダメだったりして・・・

箱を手に取った時から分かってはいましたが、改めて本体を持つと・・・軽っ！

質量は27gです。

消費電力

立上りは安定するまで30秒かかります。

約1時間測定しましたが、公称消費電力の4.5Wを上回る4.5W～5.2Wで推移しています。

何故こうなるのか・・・実はパッケージに記載のあった【定格】は電圧が100Vの時の値です。

日本のコンセントの電圧は100Vだと誰でも知っているので定格＝消費電力と誤解しがちですが、厳密には常に100Vではなく95～107Vの間で変動しています。

次のグラフは測定時の電圧ですが、101.7～105.2Vで推移しておりグラフの上下が消費電力と重なります。

つまり電圧の変動が影響しているわけですが、この消費電力の変動は全ての製品で生じるわけではなく（コスト削減を目的に単純な回路を採用した）安い価格帯の製品に多く見られます。

一消費者としては「パッケージを見て変動するか確認できないのだからせめて上限の数値を消費電力として謳うべきでは？」と思いますし、実際メーカーによっては上限の値を消費電力として謳っている場合もあります。

それはさておき、単純計算ですが3.5Vで0.7W変動しているので1V当たり0.2Wと仮定します。

測定誤差を考慮して100Vで公称消費電力の4.5Wだったとすると、消費電力は3.5～5.4Wで変動する事になります。

消費電力の変動に伴い照度（明るさ）もある程度変動しますので長時間過ごす部屋で使うのは避けた方が良いかもしれません。

温度

1時間点灯時で本体部分は約55.7℃、温度差（最高－最低）は35.8℃でした。

今回は室温20℃・裸電球での測定でしたが、実使用環境はもっと条件が悪いです。

夏の熱帯夜は35℃を超える日も珍しくなく、シェード付きで使われる場合も多いでしょう。

コストダウンの為にLED基板上に部品を配置しているようですが、電子部品は基本的に高温を嫌いますし、ここまでコストダウンを徹底しておきながら自動車で使われるような高温動作保証の部品を使っているとも考え難いので些か心配です。

LED電球を100円で実現する技術や発想力には脱帽です。

とはいえその為に色々と犠牲にしている部分が垣間見えるので、普段の生活の場でコレを使うのは躊躇われます。